●つげ義春に関する小論


2005.04.03.

わたしの漫画を読んだ人から、
「つげ義春がお好きなんですね」といった感想を、もらうことがある。
実際、つげ氏の画風をサル真似したような絵を描いていたし、ストーリーも「パクった」としか思えないような内容のものが、わたしの作品には多数存在する。
だから「好き」と言われれば、その通りなのだが、果たして、本当にそうなんだろうか?

実は、氏の代表作のひとつとされる「無能の人」を、わたしはまったく読んだことがない。
以前、竹中直人監督・主演で映画化され、話題になっていた時に、買おうかどうか考えたことがあるのだが、「現在、話題になっている本を買うなぞ、ミーハーっぽくてイヤだ」と思って、結局買わなかった。
そしてそのまま買いそびれて今に至っている。
今ではわたし自身、漫画をまったく読まなくなってしまったので、
これからも、よほどの「天変地異」でもない限り、買うことはないと思う。

そもそもわたしが本格的に漫画を描き始めたのは二十歳になってからで、
つげ義春や水木しげるの漫画を読み始めたのは、それ以後のことだ。
つまり、彼らに触発されて、わたしは漫画を描き始めたわけではないということだ。

では、わたしにとってつげ義春の漫画とは、いったいどのような存在なのか?

それは「参考書」である。
もっとも、こんな言い方をするのは、つげ氏に対して大変失礼であるし、つげファンからも、それこそ「テッテ的」に糾弾されて、袋叩きに合いそうだが、事実なのだからしかたがない。
「好き」という感情よりも、絵を描くための「参考資料」として、わたしはつげ氏の「紅い花」や「海辺の叙景」や「李さん一家」を読んでいたのである。

……? あれ? 
なんかただの自分の思い出話になってしまっているぞ。これでは「小論」になっていない。
続き(ちゃんとした小論?)はまた、明日にでも書くことにします。


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2005.3.-2006.5.