●スプリングスティーンを聴く理由
2006.05.04.
今日は大真面目に、わたしにとっての「スプリングスティーン論」を書こうと思います。
今回の新譜「The Seeger Sessions」を数日前に購入して以来、
わたしは、ほぼエンドレスで、このアルバムを聴き続けている。
といっても、現在ゴールデンウイークの真っ只中であり、どこかに出掛けたりする予定もないので、仕方なく(?)、「スプリングスティーン漬け」になっている気もするが、
しかし、今回のアルバムの出来が素晴らしいモノであったことも、やはり事実なのである。
このアルバムは、ほぼ全曲、リハーサルもなく「一発録音」されたものらしく、
ところどころ笑い声とか雑談とか、または突然の雄叫び(笑)とか、
リアルなレコーディング風景がそのまま収録されている。
いわば、「素」のスプリングスティーンが色濃く出ていて、とても楽しい気分にさせられる。
「ホント、歌うのが好きで好きで仕方がないんだろうな」などと微笑ましく思う。
実際、わたしは、彼ほど楽しげに演奏するミュージシャンを、他に見たことがない。
そもそも、わたしがスプリングスティーンを好きになったきっかけは、
今から20数年前、たまたまラジオから流れてきた「Hungry Heart」を聴いた時だった。
当時、80年代に入り、シンセを多用したような「洗練された音楽」が全盛だった時代に、
このオヤジは、まるで60年代から突然タイムスリップでもしてきたかのような、時代遅れなベタベタなロックンロール・ナンバーを、「なんの恥ずかしげもなく」ノリノリで歌いまくっていたのだ。
その「愚直」で「不器用」な彼の姿勢に、わたしはいっぺんに虜になってしまった。
「音楽って楽しいな」という、単純で当たり前の事実を、わたしは彼によって初めて教えられた。
もっとも、ファンの人によっては別の意見があるかも知れない。
「スプリングスティーンの本当のスゴさは、その歌詞にある」という意見の人も少なくない。
例えば彼の代表曲「Born in the U.S.A.」はベトナム帰還兵の苦悩を歌ったモノだし、
アルバム「ライジング」などは、全編が9.11のテロ事件をコンセプトに作られている。
また「ネブラスカ」や「トム・ジョード」といった、歌詞に重点を置いた内省的なアルバムもある。
これらの「メッセージ・ソング」こそ、スプリングスティーンの本領だという人も多い。
しかし、「コテコテの日本人」であるわたしにとっては、
歌詞の内容など、実は「どうでもいい」と思っている。(←多少語弊はあるが)
例えば、必死になって歌詞カードの対訳なぞを読んだところで「知ってるつもり」になるだけだし、
本当の歌詞の意味など、ネイティブ・スピーカーじゃない限り、絶対に分からないと思っている。
だから「ネブラスカ」のようなアルバムは、わたしにとっては、ただただ「退屈」である。
「まだまだ青いな」と、長年のファンからは嘲笑されそうだが、事実なのだから仕方がない。
わたしにとってのスプリングスティーンの音楽とは、
結局「Hungry Heart」であり「Sherry Darling」であり「Ramrod」なのだ。
これらの単純明快で、脳天気で、バカバカしくて、アホ丸出しで、なんとかのひとつ覚えみたいな、純粋にロックしてロールする音楽こそが、彼の真髄だとわたしは信じて疑わない。
……なんだか、長々と書いてしまったが、
実は、このような長ったらしい解説文など、今回のアルバムにはまったく不要である。
とにかくわたしとしては、単純に、いかにも楽しげに、アホ丸出しで歌うスプリングスティーンの姿を、20数年ぶりに見ることができただけで、ただただ、嬉しくて嬉しくて仕方がないのである。
今回の新譜「The Seeger Sessions」を数日前に購入して以来、
わたしは、ほぼエンドレスで、このアルバムを聴き続けている。
といっても、現在ゴールデンウイークの真っ只中であり、どこかに出掛けたりする予定もないので、仕方なく(?)、「スプリングスティーン漬け」になっている気もするが、
しかし、今回のアルバムの出来が素晴らしいモノであったことも、やはり事実なのである。
このアルバムは、ほぼ全曲、リハーサルもなく「一発録音」されたものらしく、
ところどころ笑い声とか雑談とか、または突然の雄叫び(笑)とか、
リアルなレコーディング風景がそのまま収録されている。
いわば、「素」のスプリングスティーンが色濃く出ていて、とても楽しい気分にさせられる。
「ホント、歌うのが好きで好きで仕方がないんだろうな」などと微笑ましく思う。
実際、わたしは、彼ほど楽しげに演奏するミュージシャンを、他に見たことがない。
そもそも、わたしがスプリングスティーンを好きになったきっかけは、
今から20数年前、たまたまラジオから流れてきた「Hungry Heart」を聴いた時だった。
当時、80年代に入り、シンセを多用したような「洗練された音楽」が全盛だった時代に、
このオヤジは、まるで60年代から突然タイムスリップでもしてきたかのような、時代遅れなベタベタなロックンロール・ナンバーを、「なんの恥ずかしげもなく」ノリノリで歌いまくっていたのだ。
その「愚直」で「不器用」な彼の姿勢に、わたしはいっぺんに虜になってしまった。
「音楽って楽しいな」という、単純で当たり前の事実を、わたしは彼によって初めて教えられた。
もっとも、ファンの人によっては別の意見があるかも知れない。
「スプリングスティーンの本当のスゴさは、その歌詞にある」という意見の人も少なくない。
例えば彼の代表曲「Born in the U.S.A.」はベトナム帰還兵の苦悩を歌ったモノだし、
アルバム「ライジング」などは、全編が9.11のテロ事件をコンセプトに作られている。
また「ネブラスカ」や「トム・ジョード」といった、歌詞に重点を置いた内省的なアルバムもある。
これらの「メッセージ・ソング」こそ、スプリングスティーンの本領だという人も多い。
しかし、「コテコテの日本人」であるわたしにとっては、
歌詞の内容など、実は「どうでもいい」と思っている。(←多少語弊はあるが)
例えば、必死になって歌詞カードの対訳なぞを読んだところで「知ってるつもり」になるだけだし、
本当の歌詞の意味など、ネイティブ・スピーカーじゃない限り、絶対に分からないと思っている。
だから「ネブラスカ」のようなアルバムは、わたしにとっては、ただただ「退屈」である。
「まだまだ青いな」と、長年のファンからは嘲笑されそうだが、事実なのだから仕方がない。
わたしにとってのスプリングスティーンの音楽とは、
結局「Hungry Heart」であり「Sherry Darling」であり「Ramrod」なのだ。
これらの単純明快で、脳天気で、バカバカしくて、アホ丸出しで、なんとかのひとつ覚えみたいな、純粋にロックしてロールする音楽こそが、彼の真髄だとわたしは信じて疑わない。
……なんだか、長々と書いてしまったが、
実は、このような長ったらしい解説文など、今回のアルバムにはまったく不要である。
とにかくわたしとしては、単純に、いかにも楽しげに、アホ丸出しで歌うスプリングスティーンの姿を、20数年ぶりに見ることができただけで、ただただ、嬉しくて嬉しくて仕方がないのである。
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