●私はピアノ


2005.12.04.

今日、なにげなくサザン・オール・スターズ関連のサイトを色々と閲覧していた。
以前このブログにも書いたことだが、わたしはかつて「サザン・マニア」だったので、今回の新譜『キラー・ストリート』でも買ってやろうかと、いろいろと情報を集めようと思ったのだ。

ところがいつの間にやら、彼らの初期アルバムの解説などをダラダラと読みふけってしまった。
結局、当初の目的はスッカリ忘れ果てて、ただのレトロ趣味(?)に走ってしまったワケだが、
(わたしは『ステレオ太陽族』や『Tiny Bubbles』など、初期のサザンが一番好きだったのだ)
ともかく、『Tiny Bubbles』のなかの1曲、「私はピアノ」の歌詞をつらつらと読んでいて、わたしは「ある事実」を発見した。(ちょっと大袈裟?)

この歌は、サザンとしてはシングルカットされなかったものの、
かつてアイドル歌手の高田みずえがカバーしたこともあり、結構有名な曲だと思う。
その歌詞は以下の通りである。(作詞・作曲:桑田佳祐)

人もうらやむよな仲が/いつも自慢の二人だった
あなたとならどこまでも/ゆけるつもりでいたのに
突然の嵐みたいに/音をたててくずれてく
涙が出ないのはなぜ/教えて欲しいだけさ
あなたから目が離せない/ふたりして聞くわ ラリーカールトン
日だまりの中で抱かれ/いつしか時の徒然(つれづれ)に
思い出に 酔うひまもなく/心から 好きよと云えた
あの頃が なつかしくて/何もかも
あなたがいなければ/1から10までひとり
言葉もないままに生きてる
くり返すのは ただ Lonely Play

この歌が発表された当時、わたしはまだ小学生だったし、ただ単純に「失恋の悲しみを癒すためにピアノを弾いてる女性の歌」だとばかり思っていた。
しかしよくよく歌詞を見ると違う。「私はピアニスト」などとは一言も言っていない。
タイトルにもあるとおり、「私はピアノ」なのだ。
つまり「私は鍵盤」であり、「あなたは演奏者」だと言っているのである。
つまり、まるでピアノを弾くかのように、「あなた」が「私の鍵盤」に触れることで、私は1から10まで、ありとあらゆる“言葉”を奏でることができた、と言っているワケだ。
す、すごい「意味深」な歌詞ではないか?
ということは、最後の歌詞“Lonely Play”って……? この女性はひとりでなにをしとるんだ? 

……ところで、
これって実は、他の人にとっては「誰でも知ってること」だったんだろうか?
少なくとも、わたしは今の今まで、この「事実」にはまったく気付いていなかった。
子どもの頃、なにげなく聞いていた言葉が、おとなになって「その本当の意味」を知ってビックリするというようなことは時々ある。
例えば、「新婚さんいらっしゃい」の「Yes-No枕」(笑)なんかも、おとなになってから初めてその「意味」に気が付いて、ビックリしたことがある。
今回の「発見」も、まさにそれに勝るとも劣らない「衝撃の事実」であった。


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