●「太巻き寿司」の起源


2006.01.30.

もうすぐ2月3日の節分である。
この日は「太巻き寿司」を食べる日らしい。
それも、食べるときの「作法」が事細かく決められていて、
みんなで同じ方角を向いて、太巻きを長いまま「まるかぶり」しなければならない。
またその際、一切喋ってもいけない。なんだか、とても「マヌケ」な光景である。

近所のスーパーなんかに行くと、「お寿司・お弁当コーナー」の床一面に、
「今年の方角」として、デカデカと矢印が書いてあったりする。
ちなみに今年の方角は「南南東」である。しかし、いったい誰がそんなこと決めたんだ?
いや、そもそもこの習慣自体、いったいどこからやって来たんだろうか?

実は、わたしはてっきり、「太巻き寿司業者」の陰謀だとばかり思っていた。
例えば、バレンタイン・デーのチョコみたいに、
「業者」のひとが勝手に考え出して大々的に宣伝してるんだろうと思っていたのだ。
しかし、それにしては「作法」がやたらと細かすぎる気がするが、
まあ単純に「南」とか「東」とかより、「南南東」とか「北北西」とかにした方が、いかにも「もっともらしい」感じが出て良いのかも知れない。
また、「1本まるごと食べる」というのも、少しでも売上げを伸ばすための「陰謀」だ。
「なるほど。なかなかうまいことを考えたもんだ」
と感心していたのだが、しかし、どうやらそれはわたしの勘違いだったらしい。

ちょっとネットで調べてみると、
元々、関西圏ではポピュラーな風習だったと書いてある。
つまり、ここ10年くらいで「太巻き業者」が大々的に全国展開させたことは事実だが、それより以前は、関西人ならガキでも知ってる風習だったというのである。
ホンマかいな?

わたしは生まれも育ちも関西(兵庫県)で、現在は大阪市内に住んでいるが、
10年ほど前までこんな風習は聞いたこともなかった。
また、会社の同僚たち数名にも聞いてみたのだが、やっぱり誰も知らないというのだ。
いったい関西のどこで行なわれていた風習だというのか?
この由来自体も、やっぱり「もっともらしさ」を出すための「陰謀」なのではないか?

以上、「太巻き寿司“陰謀説”」でした。
しかし、実はわたしが知らないだけで、やはり関西では有名な風習だった可能性もある。
もしそうなら、節分の日に隣近所では「太巻き寿司」を食べていたのに、
我が家では「豆」ばっかり食わされていたことになるのだが………。
ウチって、そんなにビンボーだったんだろうか?


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