●小松左京はどこへ行った?
2006.05.28.
小松左京の代表作「日本沈没」が、30年ぶりにリメイクして映画化される。
さらに、それに「便乗」して、筒井康隆の「日本以外全部沈没」も映画化になるらしい。
おいおい、そんなもの映画化して大丈夫か?
内容の詳細は忘れてしまったが、ニクソン大統領(当時)とか、周恩来とか毛沢東とか、実在の人物が多数出てくる、ハチャメチャなドタバタ喜劇だったような気がする。
この映画が、日中間の新たな火種(?)にならないことを願うばかりである。
さて、今回のテーマは筒井康隆ではない。小松左京の話である。
実はわたしは、小松左京の小説をまったく読んだことがない。
星新一や筒井康隆など、日本のSF小説は、中学・高校時代に腐るほど読んだモノである。
特に筒井康隆に至っては、「時をかける少女」等のジュブナイル小説以外、ほぼ全作読破した。
さらに勢いあまって(?)、「筒井康隆漫画全集」まで読んでしまったくらいだ。
しかし、日本SF界の「御三家」と並び称される小松左京を、わたしは1作すら読んだことがない。
これは一体、どういうワケだ?
理由としては、わたしは「いわゆるSF」と呼ばれるモノが、実はキライなんだと思う。
星新一も筒井康隆も、「SF」という名でくくられているが、実際は全然別物である。
小松左京だけが、「いわゆる本格派SF作家」であり、だからこそ、わたしは敬遠していたのだ。
しかし今回、映画化を記念して、せっかくだから読んでみようと思い立った。
といっても、「日本沈没」ではない。さすがにこの作品は、あまりにも「本格派SF」過ぎる。
わたしが買おうと思ったのは、隠れた名作「くだんのはは」である。
さきほど、「小松左京は本格派SF作家だ」と書いたが、
もちろんそれだけの人ではない。そのジャンルは多岐に渡っている。
特に名作の誉れ高いのが「くだんのはは」「八百比丘尼の死」などの一連の怪奇小説である。
わたしは高校生の頃から、このタイトル名だけは知っていたのだが、結局読まずにいた。
で、今回、やっとこさ重い腰を上げて、これらの本を買おうと決意したワケである。
……が、どこにも置いてなかった。 はて、どうしてだ?
わたしの記憶だと、新潮文庫から「自薦怪奇小説集」とかなんとか、全3巻ほど出てたように思う。
しかしどこにもないのだ。どうやら絶版になってしまったようである。
しかも、それは「くだんのはは」に限ったことではなかった。
「復活の日」も「首都消失」も「ジュピター」も「アパッチ」も、なにも置いてないのだ。
新潮文庫から角川文庫、岩波文庫にいたるまで(←岩波文庫に並んでたら、逆にビックリするけど)
主要な文庫本は、一応ぜんぶ見て回ったのだが、どこにも「小松左京」の名前すらない。
もしかして、全部絶版になったとでも言うのか?
かろうじて、小学館文庫から「日本沈没」が出版されていたが、それも結局、映画化されるからこそ再版されたのであろう。それ以前はやはり絶版だったに違いないのだ。
「ああ、昭和は遠くなりにけり……」 なんだか、とても「せつない」気分になってしまった。
……と言っても、
「復活の日」や「首都消失」とかが、この先再版されたとしても、わたしは買わないだろうけど。
さらに、それに「便乗」して、筒井康隆の「日本以外全部沈没」も映画化になるらしい。
おいおい、そんなもの映画化して大丈夫か?
内容の詳細は忘れてしまったが、ニクソン大統領(当時)とか、周恩来とか毛沢東とか、実在の人物が多数出てくる、ハチャメチャなドタバタ喜劇だったような気がする。
この映画が、日中間の新たな火種(?)にならないことを願うばかりである。
さて、今回のテーマは筒井康隆ではない。小松左京の話である。
実はわたしは、小松左京の小説をまったく読んだことがない。
星新一や筒井康隆など、日本のSF小説は、中学・高校時代に腐るほど読んだモノである。
特に筒井康隆に至っては、「時をかける少女」等のジュブナイル小説以外、ほぼ全作読破した。
さらに勢いあまって(?)、「筒井康隆漫画全集」まで読んでしまったくらいだ。
しかし、日本SF界の「御三家」と並び称される小松左京を、わたしは1作すら読んだことがない。
これは一体、どういうワケだ?
理由としては、わたしは「いわゆるSF」と呼ばれるモノが、実はキライなんだと思う。
星新一も筒井康隆も、「SF」という名でくくられているが、実際は全然別物である。
小松左京だけが、「いわゆる本格派SF作家」であり、だからこそ、わたしは敬遠していたのだ。
しかし今回、映画化を記念して、せっかくだから読んでみようと思い立った。
といっても、「日本沈没」ではない。さすがにこの作品は、あまりにも「本格派SF」過ぎる。
わたしが買おうと思ったのは、隠れた名作「くだんのはは」である。
さきほど、「小松左京は本格派SF作家だ」と書いたが、
もちろんそれだけの人ではない。そのジャンルは多岐に渡っている。
特に名作の誉れ高いのが「くだんのはは」「八百比丘尼の死」などの一連の怪奇小説である。
わたしは高校生の頃から、このタイトル名だけは知っていたのだが、結局読まずにいた。
で、今回、やっとこさ重い腰を上げて、これらの本を買おうと決意したワケである。
……が、どこにも置いてなかった。 はて、どうしてだ?
わたしの記憶だと、新潮文庫から「自薦怪奇小説集」とかなんとか、全3巻ほど出てたように思う。
しかしどこにもないのだ。どうやら絶版になってしまったようである。
しかも、それは「くだんのはは」に限ったことではなかった。
「復活の日」も「首都消失」も「ジュピター」も「アパッチ」も、なにも置いてないのだ。
新潮文庫から角川文庫、岩波文庫にいたるまで(←岩波文庫に並んでたら、逆にビックリするけど)
主要な文庫本は、一応ぜんぶ見て回ったのだが、どこにも「小松左京」の名前すらない。
もしかして、全部絶版になったとでも言うのか?
かろうじて、小学館文庫から「日本沈没」が出版されていたが、それも結局、映画化されるからこそ再版されたのであろう。それ以前はやはり絶版だったに違いないのだ。
「ああ、昭和は遠くなりにけり……」 なんだか、とても「せつない」気分になってしまった。
……と言っても、
「復活の日」や「首都消失」とかが、この先再版されたとしても、わたしは買わないだろうけど。
◀BACK | ▲HOME | NEXT▶ |